ネット上にある情報は、相手の身元や活動実態を確認する手掛かりになります。ただし、SNSの表示名やアイコンが同じというだけで、特定の人物だと断定することはできません。
ネット調査では、SNS、ウェブサイト、公開プロフィール、投稿内容、画像、連絡先などを横断的に確認し、複数の情報が一致するかを整理します。必要に応じて、現地確認や行動調査と組み合わせて裏付けを行います。
この記事では、ネット調査で分かる可能性があること、必要な情報、料金、探偵に依頼できない調査について解説します。
ネット調査とは
ネット調査とは、インターネット上で一般に公開されている情報や、依頼者から適法に提供された資料を整理・分析する調査です。
確認対象には、次のようなものがあります。
- SNSのプロフィールや投稿
- ユーザー名・表示名・アカウントURL
- 公開されている画像や動画
- ブログ、ウェブサイト、掲示板
- 企業・店舗の公開情報
- 公開されているメールアドレスや電話番号
- 過去に使用されていた名称やハンドルネーム
- 投稿の日時、場所、交友関係に関する手掛かり
一つの情報だけを見るのではなく、時系列や情報同士のつながりを確認することが重要です。
ネット調査で分かる可能性があること
同一人物が使用している可能性があるアカウント
同じユーザー名、プロフィール画像、自己紹介、投稿内容などが複数のサービスで使用されている場合、関連するアカウントが見つかることがあります。
ただし、同じ名前の別人や画像の無断転載もあります。名称や画像が一致しただけでは本人と断定できません。
相手の活動実態や人物像
公開投稿から、次のような情報の手掛かりが得られる場合があります。
- 活動している地域
- 職業や勤務先に関する情報
- 所属団体や事業内容
- 趣味や交友関係
- 過去に使用していた名称
- 商品・サービスの販売実態
- 投稿や連絡内容の矛盾
ネット上の自己申告が事実とは限らないため、確認できた事実と推測を分けて報告します。
詐欺や金銭トラブルの共通情報
振込先名義、電話番号、メールアドレス、商品画像、勧誘文、ウェブサイトの記載などから、別の被害情報や同様の勧誘が確認できる場合があります。
ただし、ネット上の書き込みだけで犯罪者と断定することはできません。被害状況、送金記録、やり取りの原本などと合わせて確認します。
公開された企業・店舗情報
取引相手が法人や事業者を名乗っている場合は、公開情報から名称、所在地、代表者、事業内容、ウェブサイトの運営状況などを整理できる場合があります。
ウェブサイトに住所が掲載されていても、実際にそこで事業を行っているとは限りません。契約や送金の前に、必要に応じて現地確認を組み合わせます。
写真・動画から得られる手掛かり
画像に写る看板、建物、道路、店舗、風景などが、撮影場所や活動地域を検討する手掛かりになることがあります。
一方、画像は過去のもの、転載されたもの、加工されたものである可能性があります。画像だけで現在地や住所を断定することはできません。
ネット調査だけでは分からないこと
ネット調査で確認できるのは、原則として公開情報や依頼者が適法に保有する資料の範囲です。
次のような情報は、ネット調査だけで取得できるものではありません。
- 非公開アカウントの内部情報
- SNS運営会社が保有する登録者情報
- 通信会社が保有する契約者情報
- 他人のパスワードやログイン情報
- 非公開の通話・メッセージ内容
- 住民票や戸籍の無断取得
- 金融機関の口座残高や取引履歴
- 現在地を示すリアルタイムの位置情報
「IPアドレスから住所や氏名をすぐ特定できる」「非公開アカウントの中身を確認できる」といった説明には注意が必要です。
ネット調査と現地調査を組み合わせるケース
ネット上の情報は手掛かりになりますが、現在の事実を確認するには現地調査が必要な場合があります。
掲載住所で活動しているか確認する
相手が事業者を名乗っている場合、掲載住所に事務所や店舗が存在するか、現在も活動しているかを確認します。
公開情報と実際の勤務先・生活状況を照合する
プロフィールに記載された勤務先や居住地域について、依頼目的と適法性を確認したうえで現地の状況を確認することがあります。
相手とアカウントの関係を裏付ける
ネット上で見つかった候補者が実際の相手と同一人物か、複数の資料や現地で確認できる事実を組み合わせて検討します。
ネット上の手掛かりを現地確認につなげる場合は、「SNSで知り合った相手は調べられる?」もご覧ください。
調査前に保存しておきたい情報
アカウントや投稿は削除・変更されることがあります。相談前に、次の情報を保存してください。
- アカウントの表示名
- ユーザーID
- プロフィール画面
- アカウントのURL
- やり取りの全文
- 送受信日時
- 投稿のURLと投稿日
- 相手から送られた画像・動画
- 電話番号・メールアドレス
- 振込先情報と送金記録
- 商品ページや勧誘ページ
- 相手が名乗った氏名・勤務先・住所
スクリーンショットだけでなく、可能であればURLや元のデータも残します。前後のやり取りが分かる形で保存し、一部分だけを切り抜かないことが重要です。
LINEが主な手掛かりの場合は「LINEの表示名・アイコンだけで相手を特定できる?」、電話番号が判明している場合は「電話番号から氏名・住所を調査する場合の成功条件と注意点」も参考にしてください。
自分で調べるときの注意点
相手へ接触しない
別人になりすまして連絡したり、相手を試すために虚偽の取引を持ちかけたりすると、トラブルが拡大する可能性があります。
個人情報を公開しない
調査途中の氏名、住所、勤務先、顔写真などをSNSへ投稿しないでください。対象者を取り違えた場合、無関係な第三者へ被害を与えるおそれがあります。
個人情報保護委員会は、インターネット上の公開情報であっても、特定の個人を識別できる情報は個人情報に該当すると案内しています。
不正アクセスをしない
パスワードを推測してログインする、認証を回避する、他人の端末を無断で操作するといった方法は行ってはいけません。
証拠を加工しすぎない
画像の明るさ調整や切り抜きを行う場合も、編集前の元データを残してください。調査用の整理資料と原本を分けて保管します。
探偵に依頼できないネット調査
SD Research 調査事務所では、次のような依頼はお受けできません。
- 他人のアカウントへの不正ログイン
- パスワードや認証情報の取得
- 非公開メッセージの盗み見
- 盗聴・盗撮・無断GPS設置
- なりすましによる情報取得
- 嫌がらせや報復を目的とした特定
- DV等から避難している人の所在調査
- 差別や犯罪につながる調査
- 調査結果をネット上へ拡散する目的の依頼
依頼者と対象者の関係、調査目的、結果の利用方法を確認したうえで、適法な範囲の調査をご案内します。
詳しくは「探偵に依頼できること・できないこと」をご確認ください。
ネット調査の料金
SD Research
調査事務所のSNS・ネット調査は、50,000円(税込)を基準としています。
調査対象となるアカウント数、提供情報の量、確認するサービス、調査目的、現地確認の有無によって費用は異なります。
張り込みや尾行などの行動調査を組み合わせる場合は、調査員2名で1時間13,000円(税込)が基準です。車両を使用する場合は1日10,000円、通常の調査報告書を作成する場合は1案件30,000円です。
相談内容を確認し、ネット上の調査だけで進めるのか、現地確認が必要なのかを分けて見積もります。詳しくは「調査料金」をご覧ください。
警察・弁護士・探偵の役割
警察
脅迫、詐欺、不正アクセス、ストーカーなど、犯罪被害や身の危険がある場合に相談します。人命に関わる緊急事案は110番、緊急ではない相談は#9110または警察のサイバー事案相談窓口を利用してください。
弁護士
投稿者情報の開示請求、削除請求、損害賠償請求、相手方への通知など、法的手続きを検討します。
探偵
依頼目的を確認したうえで、公開情報の整理、アカウントや人物の関連性の調査、現地確認、行動確認、調査報告書の作成などを行います。
探偵がSNS運営会社や通信会社に対して強制的な開示を行うことはできません。
ネット調査を依頼する前のチェックリスト
- 調査したい相手との関係を説明できる
- 何を確認したいかが整理されている
- 調査結果の利用目的が明確になっている
- アカウントURLやユーザーIDを保存している
- やり取りを削除せず残している
- 確認できた事実と推測を分けている
- 被害がある場合は日時と内容を記録している
- 緊急性が高い場合は警察へ相談している
情報が少なくても、残っている資料から調査方法を検討できる場合があります。一方、表示名や画像だけでは候補を絞れないこともあります。
まとめ
ネット調査では、SNS、ウェブサイト、公開プロフィール、画像、連絡先などを横断的に確認し、相手の身元や活動実態につながる手掛かりを整理します。
重要なのは、一つの投稿や同じ名前だけで本人と断定しないことです。ネット上の情報は変更・削除・転載される可能性があるため、複数の情報を照合し、必要に応じて現地確認を組み合わせます。
ネット上で知り合った相手、取引相手、詐欺が疑われる相手などについて、どの情報が調査に使えるか分からない場合は「無料相談・お問い合わせ」からご相談ください。
調査で終わらせない。その先の未来へ。
SD Research 調査事務所

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