「交際相手から聞いている経歴や仕事は本当なのか」
「金銭の貸し借りや契約をする前に、相手について確認したい」
「SNSで知り合った相手の氏名や生活状況に不自然な点がある」
重要な判断をする前に、相手の説明が事実か確認したい場面があります。このような場合に検討されるのが身元調査です。
身元調査は、対象者について無制限に個人情報を集める調査ではありません。依頼者と対象者の関係、調査目的、確認したい項目を整理し、正当な目的に必要な範囲で事実を確認します。
この記事では、身元調査で分かること、身辺調査・素行調査・婚前調査との違い、主な調査方法、費用、依頼時の注意点を解説します。
身元調査とは
身元調査とは、特定の人物について、氏名、経歴、勤務・職業、居住や生活の状況など、依頼目的に必要な事項を確認する調査です。
本人から聞いた説明、依頼者が保有する資料、公開情報、必要に応じた現地確認などを照合し、「確認できた事実」と「確認できなかった事項」を整理します。
一つの情報だけで本人の身元を断定することはできません。同姓同名、古い情報、第三者による情報の流用などがあるため、複数の情報を組み合わせて本人との一致を慎重に確認する必要があります。
身元調査が利用される主なケース
交際相手の説明を確認したい
交際相手から聞いている氏名、年齢、勤務先、経歴、居住状況などに矛盾があり、今後の関係を判断するために確認するケースです。
結婚を具体的に検討している場合は、確認項目を広げた結婚・婚前調査としてご案内することがあります。
金銭を貸す前・契約前に相手を確認したい
高額な貸付け、共同事業、個人間取引などの前に、相手の説明や活動実態を確認するケースです。
身元調査は、相手の返済能力や契約履行を保証するものではありません。契約条件や債権回収などの法的判断は、弁護士へ相談してください。
SNSやマッチングサービスで知り合った相手を確認したい
プロフィールの氏名、写真、職業、居住地域などが事実か、別人の情報を使っていないかを確認するケースです。
相手から金銭を要求されている場合や、すでに送金して連絡が取れない場合は、身元調査だけでなく詐欺・トラブル調査として対応を検討します。
重要な取引や採用前に確認したい
企業が採用候補者の申告内容や、取引相手の実態を確認する場合は、企業・採用調査に該当することがあります。個人の身元調査とは、調査目的、確認項目、個人情報の取扱いが異なります。
身元調査で分かること
調査できる内容は、依頼目的、対象者について分かっている情報、確認方法によって異なります。
基本情報の整合性
- 氏名や年齢として聞いている内容
- 顔写真と対象者本人との一致
- 使用している氏名やSNSアカウントのつながり
- 本人が説明している居住地域など
氏名だけでは同姓同名との区別ができない場合があります。生年月日、写真、勤務先、以前の住所など、複数の識別情報があるほど照合しやすくなります。
経歴
- 本人が説明している学歴や職歴
- 過去の所属や活動
- 公開されている資格・役職・事業歴
- 経歴上の時期や内容の矛盾
すべての学歴・職歴を公的機関から自由に取得できるわけではありません。公開情報、本人が提示した資料、適切な確認方法を組み合わせて判断します。
勤務・職業
- 申告している勤務先と対象者の関係
- 就業や事業活動の実態
- 店舗・事務所への出入り
- 公開されている事業情報
勤務先へ不用意に問い合わせると調査が知られたり、対象者へ不利益が生じたりする可能性があります。確認方法は目的と状況に応じて慎重に選びます。
居住・生活状況
- 申告している住所の実在性
- 候補住所と対象者との関係
- 現在の居住実態
- 必要な範囲で確認できる生活状況
住所が実在しても、対象者が現在居住しているとは限りません。古い住所、家族の住所、レンタルオフィスなどが使われている場合もあります。
インターネット上の活動
- 公開されているSNSやウェブサイト
- 同じユーザー名、写真、連絡先の使用状況
- 法人・事業に関する公開情報
- 本人の説明と公開情報の矛盾
非公開アカウントへの不正ログイン、パスワードの推測、他人への成りすましなどは行いません。
身辺調査との違い
「身元調査」と「身辺調査」は、明確に分けずに使われることもあります。SD
Researchでは、分かりやすく次のように整理しています。
| 調査 | 主に確認すること | 具体例 |
|---|---|---|
| 身元調査 | その人物がどのような人物か | 氏名、経歴、勤務・職業など |
| 身辺調査 | 現在どのような生活をしているか | 居住実態、生活状況など |
実際のご依頼では両方を組み合わせることが多いため、「身辺・身元調査」としてまとめてご案内しています。
素行調査との違い
身元調査は、対象者という人物について必要な事項を確認する調査です。素行調査は、特定の日時に対象者がどのように行動したかを確認します。
| 確認したいこと | 適する可能性がある調査 |
|---|---|
| 本人から聞いた勤務先や経歴が事実か | 身元調査 |
| 現在の居住や生活の実態 | 身辺調査 |
| 仕事帰りにどこへ行き、誰と会ったか | 素行・行動調査 |
| 相手の現在の所在が分からない | 人探し・所在調査 |
情報確認だけでは判断できない場合は、身辺・身元調査と行動調査を組み合わせることがあります。
→ 素行調査とは?探偵に依頼すると分かること・調査方法・費用
探偵が行う主な調査方法
保有情報の整理
相手から聞いた氏名、年齢、勤務先、住所、電話番号、SNS、写真、経歴などを整理します。いつ、どのような場面で聞いた情報かも重要です。
公開情報・インターネット調査
ウェブサイト、SNS、法人情報、過去の掲載情報など、適法に確認できる公開情報を収集し、相互のつながりや矛盾を確認します。
現地確認
候補となる住所、勤務先、店舗、事業所などがある場合は、建物の状況や活動実態を確認します。外観だけで断定せず、他の情報との一致を慎重に判断します。
尾行・張り込み
公開情報や現地情報だけで確認できない場合は、対象者の行動を尾行・張り込みによって確認することがあります。行動調査を追加する場合は、時間料金や車両料金などを事前にご案内します。
情報の照合と報告
複数の情報を照合し、対象者本人に関するものかを確認します。報告時は、確認できた事実、確認できない事項、可能性にとどまる情報を区別します。
身元調査でできないこと
探偵業の届出は、違法な情報取得や強制調査を認めるものではありません。
- 戸籍、住民票、信用情報などを権限なく取得する
- 銀行や通信会社へ契約者情報を強制的に開示させる
- 対象者のアカウントや端末へ不正にアクセスする
- 住居や私有地へ無断で立ち入る
- 本人になりすまして情報を取得する
- 違法な盗聴・盗撮を行う
- 借金、病歴、前科などを無条件に調べる
- 対象者へ返済や契約履行を強制する
警察庁は、探偵業者が他の法令で禁止・制限されている行為を行えるわけではなく、人の生活の平穏を害するなど、個人の権利利益を侵害しないようにしなければならないと示しています。
身辺・身元調査の料金
SD
Researchの身辺・身元調査は、50,000円~150,000円(税込)程度が目安です。
| 調査内容 | 料金の考え方 |
|---|---|
| 特定項目の確認 | 確認範囲を限定できる場合は比較的低額 |
| 経歴・勤務・生活状況など複数項目 | 項目数と確認方法に応じて個別見積り |
| 現地確認が必要 | 地域、回数、交通費などを反映 |
| 尾行・張り込みが必要 | 行動調査の時間料金を適用 |
行動調査を行う場合の基本料金は、調査員2名で1時間13,000円(税込)です。確認項目、情報量、現地調査の有無によっては、目安を超えることがあります。
調査期間の目安
調査期間は、確認項目と保有情報によって異なります。
公開情報や特定の資料を確認するだけであれば、比較的短期間で結果が得られることがあります。一方、複数の経歴を確認する場合、情報が古い場合、現地確認や行動調査が必要な場合は、期間が長くなります。
契約前に、調査項目ごとの方法、見込み期間、確認できない可能性を確認してください。
依頼前に準備したい情報
- 対象者の氏名、読み方、年齢、生年月日
- 最近の顔写真
- 電話番号、メールアドレス
- SNSアカウント、プロフィールURL
- 本人から聞いた住所や勤務先
- 学歴、職歴、資格として聞いた内容
- 交際や取引を始めた経緯
- 不自然だと感じた発言や矛盾
- 確認したい項目
- 調査結果を必要とする理由と利用目的
情報が少ない場合でも相談できますが、同姓同名の区別ができなければ調査を進められない場合があります。推測で情報を補わず、分からない項目は分からないまま伝えてください。
依頼先を選ぶときの確認点
探偵業の届出・標識
探偵業者は営業所ごとに公安委員会への届出が必要です。ウェブサイトや営業所に掲示された標識を確認します。
調査目的と項目を確認するか
「全部調べる」という曖昧な契約ではなく、何を判断するために、どの項目を確認するのかを説明する業者を選びます。
調査方法と情報の確度
情報の入手方法が説明されない場合や、確認できていない情報を断定する場合は注意が必要です。確認済み、未確認、推測を区別して報告するか確認してください。
料金と追加調査
基本料金だけでなく、現地確認、行動調査、交通費、報告書、追加項目の費用を確認します。調査項目を追加する場合の承認方法も契約前に決めます。
秘密保持と資料管理
探偵業者には、業務上知り得た秘密を漏らさない義務があります。提出した資料や調査結果の保管・廃棄方法も確認してください。
SD
Researchで調査を受けられないケース
次のような目的では調査をお受けできません。
- ストーカー行為や一方的なつきまといに利用する
- DV等の被害者の避難先を探す
- 報復、脅迫、違法な取立てに利用する
- 差別的な取扱いに利用する
- 調査結果をSNSなどで公開する
- 犯罪や違法行為に利用する
- 対象者との関係や正当な目的を説明できない
- 違法な方法による情報取得を求める
ご相談時には、依頼者様の本人確認、対象者との関係、調査目的、結果の利用方法を確認します。
よくある質問
Q.名前だけで身元を調べられますか?
氏名だけでは同姓同名との区別ができず、対象者本人を特定できない場合があります。年齢、写真、勤務先、居住地域、SNS、電話番号など、他の情報と組み合わせて調査可能性を判断します。
Q.勤務先が本当か確認できますか?
勤務先として聞いている情報、対象者を識別する情報、調査目的があれば、確認方法を検討できます。ただし、会社へ問い合わせれば必ず回答を得られるものではなく、調査を知られないよう現地確認や行動調査が必要になる場合があります。
Q.借金や資産も調べられますか?
個人の信用情報や金融機関の口座情報を探偵が自由に取得することはできません。公開されている情報や、適法に確認できる生活・事業の状況が判断材料になる場合はありますが、資産額や返済能力を保証することはできません。
Q.相手に知られずに調査できますか?
対象者への直接確認を避け、発覚リスクに配慮して進めます。ただし、調査内容や環境によってリスクは異なるため、絶対に知られないと保証することはできません。
Q.調査すれば相手の説明が嘘だと証明できますか?
確認できた事実と本人の説明を比較することはできますが、すべての説明の真偽を証明できるとは限りません。確認できなかったことと、虚偽であることは同じではありません。
まとめ|確認する目的と項目を先に決める
身元調査は、対象者の氏名、経歴、勤務・職業、居住・生活状況などを、依頼目的に必要な範囲で確認する調査です。
多くの個人情報を集めることではなく、重要な判断に必要な事実を明確にすることが目的です。調査前に「何を判断したいのか」「そのために何を確認する必要があるのか」を整理すると、不要な調査と費用を抑えられます。
SD Research
調査事務所では、現在お持ちの情報と調査目的を確認し、実施可能な調査項目、方法、料金、確認できない可能性をご案内します。
調査で終わらせない。
その先の未来へ。

コメント